香りまでもデザインする COMME des GARÇONS parfums の30年
パルファムにも貫かれた 川久保玲 氏のデザイン哲学
パルファムにも貫かれた 川久保玲 氏のデザイン哲学
Photo : 清水健吾 Kengo Shimizu
Text : 武井幸久 Yukihisa Takei(HIGHVISION)
COMME des GARÇONS (コム デ ギャルソン)の香水ラインであるCOMME des GARÇONS parfums(コム デ ギャルソン・パルファム)が、2024年で誕生から30年を迎えた。2025年現在、香水は42種類、キャンドル2種類を展開し、世界中で販売されている。
今回 highvision magazineでは、コム デ ギャルソン社にも協力を仰ぎ、このラインの成り立ちや、そこに込められた哲学、現在のラインナップを俯瞰する記事をお届けする。
COMME des GARÇONS parfumsが“普通の香水”と異なる理由とは。

香水を出すことを拒んでいたデザイナー

スイスの出版社がまとめた1冊「COMME des GARÇONS parfums 1994-2025」(©Simonett & Baer)の表紙
香水の歴史を遡ると紀元前のエジプトまでたどり着くという。古代エジプトやローマでは香油が使われ始め、中世ヨーロッパからは香草や精油、アルコールが使われるようになり、17世紀頃には「香水」と呼ばれるものが登場する。日本でも飛鳥・奈良時代には仏教と共に香が伝わり、平安時代には香木や香料を調合して香りを楽しむ「薫物」が流行。鎌倉室町時代には武士の間で香木の香りを鑑賞する「聞香」も楽しまれ、香道へと発展した。人類と香りの文化はとても長い。
時代とともに世界中で「香り」を楽しむ文化は加速し、巨大な香水市場を形成した。特に20世紀に入ると、香水はメゾンブランドの基盤を支えるものとなり、その後も数多の香水ブランドが誕生して現在に至っている。
COMME des GARÇONSが初めて香水を手掛けたのは1994年。
デザイナーの川久保玲 氏が1969年にブランドを立ち上げてから、四半世紀近く経てからのスタートであり、すでにファッション界では「香水ビジネス」が確立されていたことを考えると、明らかに遅い漕ぎ出しだった。
実は川久保氏は当初、香水を出すことに難色を示していたという。
それは「ブランドは香水を出すもの」という一般化された概念への抵抗や、「あくまでも服を売るブランドでありたい」という強固な意志がそうさせていたようだ。COMME des GARÇONSを評する時によく使われる「反骨」の精神は、こうしたところにも表れている。
「人が自立して生きていくための香り」

“COMME des GARÇONS eau de parfums”の先鋭的ビジュアル(『COMME DES GARÇONS parfums 1994-2025』©Simonett & Baer)中面を撮影
最終的に川久保氏は、「香水は服のラインと同様にCOMME des GARÇONSの価値観を表現するための一つのラインとして位置づける」と考え、「クリエイティブでも新しくもないものは決して作らない」という約束のもと、COMME des GARÇONS parfumsを立ち上げ、最初の香水、“COMME des GARÇONS eau de parfums(コム デ ギャルソン オードパルファム)”をリリースした。
この調香に際して川久保氏は、当時の「香水は女性を引き立てるもの」といった一般的な通念に寄り添うことなく、「香りで人を誘うのではなく、その人が自立して生きていくための香り」というコンセプトで調香を指示したという。
この川久保氏のフレグランス哲学を受け止めて形にしたのは、自身もアーティストとして活動するフランス人のクリスチャン・アストゥグヴィエイユ(Christian Astuguevieille)氏。ドローイングアートだけでなく、クリエイティビティの高いチェアやスツールまでもデザインする人物だが、最初のモデルから現在に至るまで、クリエイティブ・ディレクターとしてCOMME des GARÇONS parfumsに関わっている。

クリスチャン・アストゥグヴィエイユ(Christian Astuguevieille)氏 Photo by Cédric Delaunoy
ちなみにクリスチャン・アストゥグヴィエイユ氏は、この香りを川久保氏に依頼された際、「COMME des GARÇONSの香水の開発」という事実を隠しながらフランスの調香師に依頼したという。それはすでに構築されていた「COMME des GARÇONSブランドのイメージ」に引っ張られないようにするため。ブランド自体のイメージからも「自立した香り」を目指したという点でも非常に興味深い逸話だ。
それ以降のモデルも、クリスチャン・アストゥグヴィエイユ氏が川久保玲氏の考えを汲み取りながら調香師と香りを具現化。ボトルデザインやパッケージも含めてすべて川久保氏のディレクションの元に作られている。
現在もCOMME des GARÇONS parfumsは、コム デ ギャルソン・インターナショナル社長兼ドーバー ストリート マーケットCEOのAdrian Joffe (エイドリアン・ジョフィー)氏が代表を務めるフランスの現地法人COMME des GARÇONS PARFUM S.A.が生産から販売までを一貫して行なっている。
反骨のボトルデザイン

現在も販売を続けるロングセラーであるファーストモデルで、現在では「ザ・オリジナル」と呼ばれる“コム デ ギャルソン オードパルファム”が特徴的なのは、複雑でスパイス感のある先鋭的な香りだけではない。ボトルの形状もそれまでの常識を完全に覆したものだった。
河原で見つけた平たい石のように、不均一ながらも手に心地よく収まる丸みを帯びたボトルは、不均一性にも美を見出すCOMME des GARÇONSらしいデザインだが、実はそれまでの一般的なボトルと比較すると、常識外れの形状でもある。
その理由は「ボトルが自立しない」こと。通常の香水ボトルというのは、化粧台や洗面台、あるいはキャビネットなどに置かれることを前提に、自立する形状になっているが、このボトルは立てることが出来ないので、必然的に寝かせた状態でしか置くことができない。
香水ボトルの前提までを放棄し、平坦な日常に溶け込むことも拒むデザインは、まさにCOMME des GARÇONSの服作りの考え方にも通底する。しかも発売当初このボトルは「真空パック」され、まるで病院の点滴バッグのような体裁で店頭に並んだ。

「クリエイティブでも新しくもないものは決して作らない」という川久保氏の意図は、このファーストモデルにも見事に反映されたと言えるだろう。
現在もこのボトルデザインは継続しており、当モデルを含めて13モデルに適用される、COMME des GARÇONS parfumsを代表するデザインとなっている。
なお、その反骨のデザインはこのボトルだけにとどまらない。“a new perfume(ア ニュー パフューム)”と”DOT(ドット)“というモデルに適用されているデザインも、一見すると普通の縦型のボトル形状だが、これも見た目に反して「立たないボトル」である。

ボトルを製造する会社の工場に出向いた川久保氏が、底面が曲がり、“不良品”として転がっていたビンに興味を示し、「この形で作りたい」と申し出たという。それを告げられた工場担当者の当惑も想像されるが、偶発性や偶然の中に感情を揺さぶる美を見出す川久保氏らしいエピソードだ。
ここまで香りやボトルの形状についてフォーカスしてきたが、COMME des GARÇONS parfumsでは、そのパッケージにおいてもこだわったクリエイティビティを発揮している。前述した「真空パック」だけでなく、購入した時、プレゼントされた時、その一瞬の心の動きまでもデザインしていると言えるだろう。

特殊で文化的な販売ルート

コム デ ギャルソン青山のparfumsのディスプレイ(筆者撮影)
百貨店に行って、エントランスフロア全体から漂う、さまざまに入り混じった香水や化粧品のむせかえるような香りに圧倒された経験を持つ人は多いはずだ。また、空港の免税店コーナーに無数に並んだ香水の中からお土産やプレゼントを選んだことがある人もいるだろう。こうしたとき、香水は大きなビジネスであり、そのマーケットの大きさも実感する。
しかし、この記事を読んで興味を持ち、百貨店の香水コーナーや免税店でCOMME des GARÇONS parfumsの香水を求めようと思った人がいたとしても、残念ながらそこでCOMME des GARÇONS parfumsを見つけることは難しい。
なぜならCOMME des GARÇONS parfumsは、あえてこうした場所に並べることを控えているからだ。置いてあるのは、COMME des GARÇONSの直営店やCOMME des GARÇONS POCKET(コム デ ギャルソン・ポケット)、 DOVER STREET MARKET(ドーバー ストリート マーケット)各店、そしてミュージアムショップやインテリアショップ、ブックストア、一部のセレクトショップなど。
これはCOMME des GARÇONS parfums発足当時から続いている独特の販路で、特に美術館のミュージアムショップで見かけたという人は多いのではないだろうか。
一般的に香水というのは、ファッションメーカーにとっては「ドル箱」とされており、大掛かりな市場調査を経て、膨大な広告宣伝費もかけて売り出されるのが通例だ。しかしCOMME des GARÇONSでは、香水はあくまでも服作りと同じ価値観、「もう一つの表現」として作っているため、こうしたビジネスとはあえて距離を置いており、それがこの販路にも如実に表れている。
芸術や本、そして生活を彩るインテリアなどを見て自分の文化的感性を上げた後にそっと提示されるもう一つのアートのような存在。それがCOMME des GARÇONS parfumsなのだ。
継続する“新しさ”
コム デ ギャルソン社の中にはいくつものブランドがあり、その多くは常に新しいクリエイションを生み出している。特にパリ・ファッションウィークを発表の場にしているブランドは、シーズンテーマとともに大胆にコレクションが生まれ変わる。
「常に新しいものを生み出す」という川久保玲氏の執念にも近いその精神が長年にわたるそのサイクルを形成しているが、香水ラインのCOMME des GARÇONS parfumsは少し特殊で、発売タイミングは常に不確定であり、ファーストモデル含め、これまでリリースされた半数近くの42モデルが継続して販売されている。(※2025年現在時点。実際これまでに販売されたのは90種類以上という)。
しかし、服のコレクションとは発表サイクルも販売スタイルも異なるが、誕生から30年を経た現在も、COMME des GARÇONS parfumsは新しさを失っておらず、その香りやボトルデザインが世界中の日常に微かな刺激を与え続けている。(highvision mag)
COMME des GARÇONS parfums 現ラインナップを一挙紹介
※モデルラインナップと価格は2025年8月現在のもの(画像提供 コム デ ギャルソン)

eau de parfum (オードパルファム) 50ml ¥18,700
COMME des GARÇONSが最初に開発したパルファム。リーフオイルやオークの木に生える苔から採取されたウッディな香りをベースに、ビャクダンやローズの甘い香りを微妙にミックス。五感に訴えかける刺激的な香り。

White (ホワイト) 50ml ¥20,900
スズラン、ホワイトローズといった白い花の香料が、ピュアに輝く「ホワイト」のコンセプトを演出。60%天然抽出物を使った刺激的なスパイスの香り。

a new perfume (ア ニュー パフューム) 100ml ¥24,200
「存在が不適格とされたボトル」から発想された、「存在するはずのない香り」を生み出した哲学的な一本。一連の花に連なる香りが生き残ったかのような香り。

DOT (ドット) 100ml ¥24,200
金木犀の香りの再構成をテーマにしたモデル。金木犀の花が咲き誇る公園にいるかのようなミステリアスな魅力を再現。金木犀の花から発せられるフルーティーで柔らかくフローラルな香りに、葉を思わせるキラキラとしたグリーンの香り、そして樹の神秘さを反映するホワイトアンバーウッドを加えている。

MARSEILLE (マルセイユ) 30ml ¥15,400 / 50ml¥19,800
シンプルなボトルデザインが印象的な“マルセイユ”。トップノートは“サヴォン・ド・マルセイユ”なので、マルセイユの石鹸を想起させる。

COMME des GARÇONS 2 (コム デ ギャルソン ツー) 50ml ¥18,700 / 100ml ¥24,200
オリエンタル系の香りの代表である墨、お香、パチョリ(インド産のしそ科の植物) の香りがベース。正反対の香りでコントラスト(対照)とコンプリメント(補完)を生み出すコンセプト。

COMME des GARÇONS 2 MAN (コム デ ギャルソン ツー マン) 50ml ¥18,700 / 100ml ¥24,200
植物性のホワイトスモーク(インセンス)をベースに、落ち着いて、しっとりした中にフローラルのリッチな香り。活動的に働く男性をイメージして作られた香り。

WONDERWOOD (ワンダーウッド) 50ml ¥18,700 / 100ml ¥24,200
豊潤であふれでるような樹木や草木の香りの組合せによって、森の中をさまよう世界をイメージ。

WONDEROUD (ワンダーウード) 100ml ¥24,200
自然界の中で最も貴重とされる、沈香(じんこう)をベースに調香された香り。テキサス産シダーウッド、沈香木、インドネシア産パチョリ、オーストラリア産サンダルウッド、ハイチ産ベチバー、グアヤクウッド パシュミノルなどを複雑に構成。

FLORIENTAL (フローリエンタル) 100ml ¥24,200
「香りを全く持たない花」を想像させるという、香水の概念を覆すフローラルフレグランス。シスタスの花をベースにし、“香りがない”フローラルの香りの原型を作っている。

BLACKPEPPER (ブラックペッパー) 50ml ¥18,700 / 100ml ¥24,200
無限の闇に漂うスパイシーペッパーの種子の衝突がコンセプト。希少な種子と木とがムスクと調合されることで、エキゾチックでありながらも親しみ深い、新たに考案された“スパイス”の香り。

CONCRETE (コンクリート) 80ml ¥30,800
その名称の通りにコンクリートのようにデザインされたボトルが印象的。濃厚なサンダルウッドを粉々にし、その粉砕されたものから浮かび上がる極めて新しい香りを閉じ込めている。

COPPER (コッパー) 100ml ¥30,250
イランの山に咲くフレッシュなガルバナム、ペルーで採れる輝くコショウの実、 マダガスカルのスパイシーなジンジャーオイル、ケミカルに合成されたメタルなど、地球上に存在する様々な素材をミックスして1つの香りに。コッパー(銅)のようなボトルデザインも印象的。

ROUGE (ルージュ) 100ml ¥30,250
多種で対照的なエレメントのぶつかりによる予期せぬユニゾン、あらゆる魅惑的な香りの集まりで構成。“ルージュ”を表すように、燃えるような赤のボトルには強さも感じられる。

ZERO (ゼロ) 100ml ¥30,250
ラディカルにシンプルさを表現したボトルは、リサイクル可能なガラス容器、黒インクと FSC 認定用紙を使用した最低限の印刷など、虚飾を廃したパッケージも特徴。
"アンチパフューム"
いずれも画期的な方法による化学組成で作られた新しい香水。COMME des GARÇONSはこのODEURシリーズを”アンチパフューム”と呼んでいる。

ODEUR 53 (オドゥー53) 200ml ¥28,600
“アブストラクト”、“アンチ・パフューム”をコンセプトに、自然抽出物のクローニングの香りを創造。日常生活の中の無機質な香り、生活材からの匂いの成分を分析しクローンの香料を抽出。「53」の名の通り、53種の香りを結合している。

ODEUR 71 (オドゥー71) 200ml ¥28,600
「53」に続いてリリースされた「71」は、焚かれた香の匂い、木とコケのエッセンス、鉛筆の新鮮な削り くずなどの71のクローン香料を組合せたアブトラクトなイメージの香り。

ODEUR DU THEATRE CHATELET ACTE I (オドゥー ドゥ シアター シャトレ アクトゥ1) 200ml ¥28,600
フランス パリ 1 区にある歴史ある劇場 Théâtre du Châtelet とのコラボレーション。フローラルでウッディーな香り。

ODEUR 10 (オドゥー10) 200ml ¥30,800
最新モデルの ODEUR 10は、フランス語で過酸化水素を意味するオキシジェネの香りがベース。名称にもなっている「10」は、通常消毒に使われる濃度を表しているが、実際の製品の濃度はさらに低く設計されている。
"ブランド パフューム"
[PLAY COMME des GARÇONS]
「デザインしないことがデザイン」をコンセプトに、ハートマークのアイコンで親しまれているPLAY COMME des GARÇONS (プレイ・コム デ ギャルソン)ブランドの香水シリーズ。シンプルで、クラシック、永遠に愛される香りを求めてレッド、グリーン、 ブラックのテーマで3種類の香りを開発。

PLAY COMME des GARÇONS RED 100ml ¥20,900

PLAY COMME des GARÇONS GREEN 100ml ¥20,900

PLAY COMME des GARÇONS BLACK 100ml ¥20,900
[BLACK COMME des GARÇONS]

BLACK COMME des GARÇONS EAU de TOILETTE 100ml ¥20,900
BLACK COMME des GARÇONS (ブラック・コム デ ギャルソン)のラインと調和する、現代的な深くスモーキーで中毒性のある香り。
"INCENSE"
香りにゆかりの深い都市をイメージしたシリーズ。

INCENSE AVIGNON (アヴィニオン) 50ml ¥18,700
“アヴィニオン”は南フランスの歴史を思い起こさせる穏やかな香り。
INCENSE JAISALMER (ジャイサルマー) 50ml ¥18,700
“ジャイサルマー”はインドの伝統的な香りのカルダモンにシナモンなどを加えた神秘的な香り。
INCENSE KYOTO (キョウト) 50ml ¥18,700
”キョウト“は京都の静謐なお寺をイメージし、伝統的な日本のお香の香りがベース。
INCENSE OUARZAZATE (ワルザザト) 50ml ¥18,700
モロッコに古来から伝わるお香の香りに、現地特有のペッパー、ナツメグ、 クラリィセージなどを加えた香り。
INCENSE ZAGORSK (ザゴルスク) 50ml ¥18,700
ロシアのホワイトインセンスをベースにパイン、ピメントベリー、バイオレット、 アイリスなどを配合。フローラルな中にも落ち着きのある香り。
"COLOGNE"
香料の名前をそのままネーミングとした明確なコンセプトを持つ3つのコロン。体全体にたっぷりふりかけて使えるようにスプラシュタイプボトル入り。

ANBAR (アンバー) 125ml ¥13,200
“アンバー”はアンバーをベースに柑橘系のタンジェリンを配合。

CITRICO (シトリコ) 125ml ¥13,200
“シトリコ”は柑橘系のシトラスをベースに、ベースにレモン、オレンジ、ローズマリーの香りを配合。

VETTIVERU (ベチベール) 125ml ¥13,200
“ベチベール”はグリーンをベースとした柑橘系のベルガモットに加えグリーン系のシダーを配合。
"ACCIDENT"
“アクシデント”という名称が象徴するように、自然界では交わることのない2つの原料がぶつかり合い、新たな形を生み出す瞬間を表現しているシリーズ。

Chlorophyll × Gardenia (クロロフィル × ガーデニア) 30ml ¥12,100
女性らしく華やかなガーデニア(クチナシ)の花に、クロロフィルのフレッシュさを重ね、 軽やかでモダンなバランスへと再構築したフローラルグリーンの香り。
Radish × Vetiver (ラディッシュ × ベチバー) 30ml ¥12,100
地下で交わるはずのない二つの根、ラディッシュとベチバーをベースに、ウッディグリーンの対峙、モダンに際立つベチバーの新たな表情を生み出している。
Celluloid × Galbanum (セルロイド × ガルバナム) 30ml ¥12,100
セルロイドとガルバナムという、「テクノロジー」と「自然」が相反する領域から生まれた、プラスチックと樹脂による全く新しい香り。
"コラボレーション"
メディア、アーティスト、インテリア、ファッションなど、自由な視点で取り組まれているコラボレーションのシリーズ。
[MONOCLE(モノクル)コラボレーション]
英国発のグローバルメディア、『MONOCLE(モノクル)』とコラボレーションしたシリーズ。

Hinoki (ヒノキ) 50ml ¥19,800
“ヒノキ”は京都の日本旅館からインスパイアされた、香しいヒノキの香り。ヒノキ、糸杉や松などを中心に、コケや香草の香りが配合されている。

Candle Hinoki (ヒノキ キャンドル) 165g ¥15,400

Yoyogi (ヨヨギ) 50ml ¥19,800
『MONOCLE』の創設者であるタイラー・ブリュレ氏が、Monocle Japan Office の近くである代々木公園をジョギングするときの、カモミール、湿った草、道路から漂うかすかなタール、そして針葉樹などの香りをイメージ。

Candle Yoyogi (キャンドル ヨヨギ) 165g ¥15,400

Sugi (スギ) 50ml ¥19,800
日本の国樹であるスギをイメージし、繊細かつ清潔で、原動力を与える香り。
[ARTEK コラボレーション]

ARTEK STANDARD (アルテック スタンダード) (100ml) ¥19,800
創造性に富んだデザインの家具を生み出しているアルテック社とのコラボレーション。住におけるモダン文化の創造をめざす同社のイメージをシンプルに表現したパッケージと、ウッディな香りをベースに透明感のあるすっきりした香り。
[SERPENTINE コラボレーション]

SERPENTINE (サーペンタイン) 50ml ¥17,600
近代美術や現代美術で知られるロンドンのサーペンタインギャラリーとコラボレーション。香りはフレッシュで、芝生から構成される軽いユニセックスな香り。ボトルと箱のアートワークは、現代アーティストのトレイシー・エミンによる手書き文字の「芝生、木々、湖、そしてあなた」をシルバーで 表現。
[Andy Warhol コラボレーション]

Andy Warhol YOU’RE IN(アンディウォーホル ユーアーイン) 100ml ¥15,400
アンディ・ウォーホルの今まで見過ごされてきた、そして知る人ぞ知る挑発的な作品である“You’re In”をテーマにしたコラボレーション。
[ERL コラボレーション]

ERL SUNSCREEN (イーアールエル サンスクリーン) 50ml ¥20,900
ERL (イーアールエル)のデザイナーELI RUSSELL LINNETZ(イーライ・ラッセル・リネッツ)とコラボレーションした”サンスクリーン“のコンセプトは、ノスタルジックな夏のはかない思い出。 あたたかいウエストコーストの太陽に照らされた肌に飛び散る冷たい海の水 カリフォルニア、ベニスビーチの香りがコンセプト。ボトルデザインはイーライ・ラッセル・リネッツが担当。
[Mirror By Kaws コラボレーション]

KAWS (カウズ) 50ml ¥16,500
世界的グラフィティアーティスト、KAWS(カウズ)とコラボレーションしたモデル。KAWSの多面的な活動にインスパイアされたという本作は、甘い香りのノートを複雑ブレンドした、フローラルでムスクな香り。ボトルデザインは KAWS の象徴的なキャラクター”COMPANION“。
[CONTACT]
COMME des GARÇONS (コム デ ギャルソン)
TEL : 03-3486-7611
https://comme-des-garcons-parfum.com/
[編集後記]
今回はコム デ ギャルソン社の協力のもと、COMME des GARÇONS parfumsについて改めて知ることが出来た。以前雑誌『EYESCREAM』で特集「99人のコム デ ギャルソン」を作った時もそうだったが、いざ取材をすると事前の予想を超える深さが待っており、「林を知ろうとして足を踏み入れたのに、密林に入っているような感覚」を再び味わうこととなった。
あまり香水を着けない自分が唯一持っているのがCOMME des GARÇONS parfumsのACCIDENTのCelluloid × Galbanumだ。香水を選ぶときは服とは少し異なり、“試着”が難しいのと、幾つも試していると嗅覚が変わってくるので、選ぶのに少し苦労した記憶がある。現在もCOMME des GARÇONS parfumsは40種以上がラインナップしているので、店頭で同じように迷っている方々のためにこの記事を作った。少し長い記事になってしまったが、購入を考えるときにまた覗きに来ていただければ幸いである。(武井)
当記事でも紹介した、スイスの出版社がCOMME des GARÇONS parfumsについてまとめた256ページに及ぶペーパーバック「COMME DES GARÇONS PARFUMS 1994-2025」は、Amazonでも販売中。
Amazonのアソシエイトとして[highvision magazine]は適格販売により収入を得ています
Related articles
Editorial
Mail magazine
購読はこちらにアドレスを入力するだけ。
お得な情報や厳選した記事を中心に
程よい頻度でお届けします(月2回程度)